スティーブン・スピルバーグ監督による
「ターミナル」(2004年)
当時は興味もなくスルー。
今回初めて見て、監督がスピルバーグだったり、俳優陣がトムハンクス、キャサリンゼタジョーンズ、ゾーイサルダナなど
かなり豪華だった事を今更知る。
フランスのシャルル・ド・ゴールで本当に住んでいたイラン人をモデルにしていたらしい。
2022年に亡くなったそう。去年!
映画ではクラコウジアという架空の国出身の
トムハンクスがJFKに来る間に
祖国でクーデターが起きてしまい国が事実上消滅。
帰国もNYへの入国も出来ない人が空港で生活する、という設定になっている。
実際のイラン人の方はというと
書類を無くしイギリスに入国できず、
フランスなら可能性ありという謎の助言でフランスへ行き、そのまま18年空港で暮らしていたらしい…
なぜ書類無くす笑
映画はフランスではなく
アメリカが舞台なのだが
ある言葉が何回か出てくる
「UNCLE SAM」
だれ?笑
映画にSAMと名乗っている人はいない。
なのにその名前を出しても
みんなに通じているのだ。
使われ方①
I'm sure that Uncle Sam will have this all sorted out by tomorrow.
使われ方②
Then you'll know why Krakozhians wait in line for cheap toilet paper while Uncle Sam wipes his ass with Charmin two-ply.
どちらも国境警備局の主任が
主人公のトムハンクスに言う言葉。
①はJFK到着日に入国が叶わずディクソン(主任)がビクター(トムハンクス)に言う一言。
②はディクソンがビクターにムカついて放った一言。
UNCLE SAM、どうやらこの人らしい
あー
歴史の教科書で見た事がある。
徴兵のポスター。
この方、
アメリカ合衆国を擬人化したキャラクター
なんだそう。
出立ちは
yankee doodleとbrother Jonathan
を融合させたもの。
yankee doodleとは
アメリカの独立戦争中、
(イギリスvs北アメリカ)
アメリカ人を指したイギリスでの蔑称。
イギリスって本当に人を蔑んでばかりだよね。笑
brother Jonathanとは
これもアメリカ合衆国の愛称。UNCLE SAMが出てくる前の時代はこの愛称が一般的だったそう。
じゃあなぜUNCLE SAMという名前になったのか
諸説あるが
これはアメリカの第二次独立戦争と言われる
米英戦争中に実在した人物から取った名前
らしい。(1812年頃)
彼の名前はSam Wilson。
アメリカ軍に牛肉を提供する商人だったそう。
牛肉を運んだ樽にはアメリカを意味する
「U.S.」
がスタンプされていたそうだが軍は
「Uncle Sam」Wilsonの略
だと思っていたそう。
以来Uncle Samはアメリカを象徴する名前
になったらしい。
へえ…
では日本語字幕はどう訳されている?
①I'm sure that Uncle Sam will have this all sorted out by tomorrow.
→明日までにすべてが解決する
②Then you'll know why Krakozhians wait in line for cheap toilet paper while Uncle Sam wipes his ass with Charmin two-ply.
→だからお前の国はいつだってトイレットペーパーさえないんだ!
CharmingとはP&Gのトイレタリーブランド。
two-plyとは二重、つまりダブルロールのこと。
ま、訳すわけないよね。
何か知ったつもりでも
まだ知らないことがたくさんある。
英語は奥が深いと思った映画でした。